vol.002(21/04/25発行)『SDGsと障がい福祉』
【オモテ面】
国全体で、国民一人一人が、これまで以上に、よく考えなければならない状況となっています。
オリンピックの国内各地での聖火リレーも著名人、有名人の辞退が相次ぎ、開催そのものを危ぶむ声さえあります。
しかし、世の中の環境がいかに変化しようとも、私たちは生きていく権利があり、それは障がい者の方々でも同じなのです。
SDGsと障がい福祉、
両者はとても
近い関係にあります。
最近、SDGs(エスディージーズ)という言葉をニュースや報道などで頻繁に耳にされると思います。
SDGsとは(Sustainable Development Goals)の略で、「持続可能な開発目標」を指しますが、外務省のWebサイトでは以下のように紹介されています。
----------------------------------------------------------
2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として、2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。17のゴール・169のターゲットから構成され、地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。 SDGsは発展途上国のみならず、先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものであり、日本としても積極的に取り組んでいます。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/about/index.html より
----------------------------------------------------------
この「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことこそ、まさに障がい福祉の精神であるとも言えます。
下記に示したのは、SDGsの17のゴールを表したピクトグラムです。この17のゴールの③「すべての人に健康と福祉を」や⑧「働きがいも経済成長も」、⑩「人や国の不平等をなくそう」、⑪「住み続けられるまちづくりを」、そして⑯「平和と公正をすべての人に」は、まさに障がい福祉を進めている現場で、私たちが日々、意識している事であり、目標としている事なのです。
障がい福祉は、
世界的に普遍であり、
必要とされるモノです。
少々、大げさに聞こえるかもしれませんが、障がい福祉こそは、まさにユニバーサル(普遍的)なものであり、人がヒトとして生きていく上で、無視してはいけない課題であるとさえ言えます。
しかし残念ながら、まだまだ障がい福祉に関しては世間的な関心や理解、認識が遅れていると言えます。
特に障がい者の皆様には、地域社会の中で共生し、分け隔てなく、安心して安全に暮らせるための住まいこそが、すべての基盤となるのです。それこそがグループホームであり、私たちが優先して取り組んでいる事業でもあります。
では、ほたるのグループホームは、どのような考えで、どのような特長があるのかを紹介していきたいと思います。
【ウラ面】
設置基準以上に
住まれる方々の
気持ちに沿ったホーム。
ほたるのグループホームである『ほたるの里』『ほたるの杜』は、何よりもご入居され、住まれる方々のお気持ちに沿って考えられています。
その特長の第一は、「社会生活が可能な公共交通機関の近くの立地」です。
従来の障がい者向けの施設は、市街地から離れた、どちらかというと隔離されたような場所にあることが多かった傾向があります。
しかし、たとえ障がいのある方々であっても、普通に街に出かけ、お買い物や街歩きなどが出来る環境に住めることが大切です。そうでなければ地域社会の中で自立し、共生して行くことは難しいからです。
私たちは可能な限り、公共交通機関の駅やバス停から徒歩圏内の立地にグループホームを開所しています。
また、その他にも以下のような特長があります。
①清潔で快適な個室
国が定めた基準では、約4.5畳以上の広さがあれば良いこととなっています。これに基づいて多くの施設にみられるのが約5畳大のお部屋です。
確かに国の基準は充たしていますが、実際に5畳大の部屋を体感してみると、とても狭い感じがします。ベッドを置くとほとんど余裕が無く、衣類を整理するケースやテレビなどを置くと一杯になります。ほたるのグループホームの個室は8畳大、近隣のアパート・マンション利用の場合でも最低限6畳大のお部屋を用意しています。
②手作りの心のこもった料理の提供
大半のグループホームは食事の提供付きのサービスとなっています。なかには大手食品宅配会社と組んで、レトルト食品を温めるだけなので、運営が楽である事をアピールする企画もあります。
しかし、私たちは住まいと共に、「食は生活の基本」であると考えています。平日であれば朝夕の食事は、毎回手作りで温かい食事の提供を心掛けています。
また週末や祝日のお休みの日でも、手作りの昼食を用意しています。
③楽しみのあるイベント
毎月のお誕生会をはじめカラオケ大会、BBQや季節ごとのイベント、施設外レクレーションなどが企画されています。毎回、共同生活の楽しみを各職員が工夫して演出しているのです。
その他にも当法人の特長として、お風呂はお一人お一人の入浴後、毎回お湯を落として浴槽内を清掃し、新しいお湯をはって、気持ちの良い入浴をしていただくことを心掛けています。
※上記は『ほたるの里 美濃加茂』での事例です。
各グループホーム共に、工夫を凝らしたイベントやリクレーションなどを行っています。